第2回 意匠ワークショップを開催しました。

第2回 意匠ワークショップ開催報告 
会 場 九段生涯学習館
日 時 2019年11月30日(土) 13:00 ~ 17:00
概 要

テーマ:『意匠の図面化に際して、どのような図面が必要か、どのような図面表現が望ましいか、また出願実務において注意すべき点は何か。』 開催案内

【課題物品】

内 容

設問1:物品を見ながらゼロから描いてみる

六面図、斜視図をドローソフト及び手描きで作成する。(全体意匠で出願と仮定)

◇主な検討事項

  • どの部分が出願に重要な点であるか
  • 「図面化する上での検討」 -重要部をどう表現する?-
  • 「図面化のための考え方」 -3次元から2次元への投影

 


設問2:『出願前調査を行ったところ、似たような物品(デザイン2)を発見したと仮定し、課題物品(デザイン1)との差異を強調するため、意匠図面にどのような工夫をすることができるのか』をディスカッションする

◇主な検討事項

  • デザイン(1)とデザイン(2)の共通点は?
  • デザイン(1)と(2)の溝の相違点は?


設問3:『デザイン( 1 ) について、公知のデザイン( 2 ) との差異を明確にするとともに有効な権利となるよう部分意匠を出願することと仮定し、部分意匠を特定するための図面として、どのような工夫を図ることができるのか』を ディスカッションする

◇主な検討事項

  • 「意匠登録を受けようとする部分」を、どこまでとしますか。
  • 破線、一点鎖線の有効的な活用方法
報 告

今回は、ワークショップへの募集期間が大変短かったにも関わらず、意匠図面研究会へ初めて参加してくれた方が複数名いらっしゃった。参加者の構成は、図面作成者、弁理士・意匠実務を行ている方などが、ちょうど半分くらいの割合で参加された。

 

作図実習に関して、意匠図面を描いたことない方や、そもそも図面担当者でもない方もおり、作図の手が止まってしまうのではないかと心配していたのだが、心配をよそに、参加者全員がそつなく作図をしていたのが印象的であった。

ディスカッションでは、作図で注意すべき点や、権利範囲についてなど、参加者から活発な意見交換が行われた。

弁理士(意匠実務者)や図面作成者が同時にワークショップに参加することで、双方の仕事の理解にもつながったと思われる。また、この双方が意匠について情報共有をしっかり行うことで、よい意匠図面が描けるということを感じ取れたのではないだろうか。